2016.06.13 Mon

値引きをせずに値引きをする方法

muuyan-blog09

皆さんこんにちは、有村です。

商品を在庫として抱えると、どうしても売れ残りが発生してしまいます。
さらに、新型の商品が出るタイミングで旧型の商品が売れなくなってしまうのは当然です。

考えもなしに値下げして在庫を減らすのは簡単かもしれませんが、
価格や手軽さで勝負していないブランドの場合、ブランドの価値を下げてしまうので、単純に価格をさげれば良いというわけにもいきません。

在庫を抱えないサービ系の場合もそうで、他店との強みがサービスの質の場合、自社より質の劣る他店舗の価格が安いからといってそれに合わせるのは間違いです。

ではどのように値引きをする方法があるのでしょうか?

 

例1.ゲーム機本体の場合


 

ニンテンドー3DSの様なゲーム機本体は、特別な理由がない限り、販売店側で大幅な値下げは出来ないようになっています。
ですので、大抵どの販売店も似たような価格になっているかと思います。

しかし競合とは差別化して売上を上げなくてはいけません。

そこでよく見かける戦略が、売りたいゲーム機本体以外の商品を値下げしてセット商品として販売する方法です。

家電量販店などでよく見るのが、画面を保護するフィルムをセットにしたり、指定のゲームソフトを一緒に買うと、そのソフトが半額で買えるというものです。

ソフトをセットにする場合は、人気ソフトでもあっても売れ行きが落ちてきた商品だったり、在庫過多になってるソフトだったりと、過剰在庫を無くす目的もあったりします。

ゲーム機本体自体の値引きはしていませんが、顧客からしたらお得感もあり、安く手に入れる事ができたと感じることでしょう。

 

例2.アップルの場合


 

例1.のゲーム機の様な方法は、商品自体の価格を下げれないからその他の部分で値引きするという方法ですが、購入したお客様からするとトータルで考えてゲーム機が値下がったという印象を感じるかもしれません。
それではアップルのような商品の質で勝負している場合、マイナスの効果になってしまいます。

では、アップルはどのように値下げしたかというと、4月まで実施されていたキャンペーンで「Beatsヘッドフォンプレゼント」という方法をとっていました。
「あれ?同じじゃない?」
という意見が聞こえて来そうですが、例1.の場合とは少し違う点があります。

「学生・教職員割引で買った場合のみ」なのです。
一般の人が購入する際は、通常の値段で購入ですが、学生さんや学校の先生が購入すると2万前後のヘッドホンがついて来ます。
さらに「学生・教職員割引」というのは、通常よりも安くMacが買えてしまいます。
これと合わせると実質物凄く割引している事になります。

しかし、先ほどのゲーム機の様に、在庫過多で値引きしているという印象は無く、春先の学生を応援する為のキャンペーンというイメージが先行して、むしろブランド的に良い印象を与えるのに成功しています。

実際は2015年モデルの在庫を無くす為のキャンペーンでしょうが、単純な値下げはしていない上に、ブランドのイメージを下げないという考えぬかれた戦術だと思います。

 

あとがき


 

「顧客に対する価値を高めたい」「売りたい」と考えると、どうしても値下げなどの考えに至ってしまいます。
サービス業の場合は、10回来店したら、1回タダなど。(これも値下げです。)

低価格・手軽さを強みにしている場合は全然有りですが、そうで無い場合は一捻りしないと、商品(サービス)の価値が下がってしまいます。

30分のマッサージ店の場合は、10回来店したら11回目は5分延長の35分になる等、金額的な値下げでないところでお得感を出したりするようにするとよいかもしれません。
これだと、実質的には値下げしているのですが、顧客からしたら安くなったというよりもプラスでサービスを受けられたと感じてもらえると思います。

商品の質で勝負している方で、「リピーターを増やしたい」「在庫を減らしたい」というお悩みをお持ちの方の参考になればと思います。

WRITERこの記事を書いた人

有村径太

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