2017.12.25 Mon

【マイクロコンバージョン 設定例①】Google Tag Manager内でページのスクロール距離を計測する方法

みなさん、こんにちわ。

今回は、GTM(Google Tag Manager)のトリガーの種類に新しく追加された「スクロール距離」を使用して、ページのスクロール距離をマイクロコンバージョンに設定する方法について、ご紹介させていただきます。

マイクロコンバージョンとは


最終的なコンバージョンに至るまでの、ユーザーの行動を細分化した「中間コンバージョン」と呼ばれるものです。

Googleアナリティクスの目標や、Google Adwords、Yahooスポンサードサーチのコンバージョントラッキングに、以下のような指標を設定します。

・ページの閲覧数が〇ページ以上
・サイトへの滞在時間が〇分以上
・検索画面での、特定のチェックボックスへのチェック有無
・応募フォームへの到達
・スクロールの距離 〇〇%など

月に数件しかコンバージョンが発生せず、改善を行うにもデータが足りない。というアカウントでは、最終コンバージョンの一つ手前をマイクロコンバージョンとして定義し、データを貯めるケースがあります。

とは言っても、スクロール距離〇〇%をマイクロコンバージョンとして設定するケースはあまり無いのですが、縦長のLPでフォームが独立していない場合など、最終コンバージョンの一つ手前の指標がほぼ無い場合などに重宝します。

GTM(Google Tag Manager)内でスクロール距離を計測する方法


トリガーに スクロール距離を選ぶことで、ユーザーがページをどこまでスクロールしたかに応じてタグを配信することができます。次のようなオプションを指定可能です。

– 縦方向スクロール距離: ユーザーがページ内をどれくらい下まで進んだかに応じて、タグを配信します。

– 横方向スクロール距離: ユーザーがページ内をどれくらい右まで進んだかに応じて、タグを配信します。

 

まず事前に、組み込み変数に以下3つを追加しておきます。

・Scroll Depth Threshold

・Scroll Depth Units

・Scroll Direction

 

トリガー発火条件となるスクロール距離は、ページの高さ・幅に対する割合(%)、またはピクセル数で指定します。割合の場合もピクセル数の場合も、値は正の整数で指定します。複数指定する場合はカンマ区切りで入力します。

上図のように、 [縦方向スクロール距離] をオンにして [割合] を選択し、「20, 50, 80」と入力すれば、ページの上から 20%、50%、80% の地点で、それぞれトリガーが発火します。

GTMタグを貼ったページで、ユーザーが上から 80% 下まで読み進んだ場合、合計 3 回タグが配信されることになります。
トリガーが発火するのは、各ページで初めて発火ポイントを通過したときのみになりますので、ユーザーがページ内を上下に移動して同じ発火ポイントを通過しても、トリガーは発火しません。ページを再読み込みや、新しいページに移動したタイミングで、再度トリガーが発火する仕組みです。

ここで設定したトリガーと、 Google Adwords、Yahooスポンサードサーチで発行したCVタグを紐付けて完了です。

<参考>
https://support.google.com/tagmanager/answer/6106961?hl=ja&ref_topic=3441647

まとめ


広告側でマイクロコンバージョンを設定しておくと、広告のパフォーマンス改善のみならず、サイト側の改善のヒントになることは多くあります。

検索広告のクリック数と、スクロール距離○○%以上の数値を使うことで、ニーズ単位で分けたユーザーの関心度をそれぞれ測ることが出来たりしますので、コンテンツの内容を見直したり、コンテンツの順番を入れ替えるといった調整に活用出来ます。

マイクロコンバージョンとして設定するには、最終目標から離れ過ぎにはなりますが、スクロール距離20%などを指標として見ることで、ファーストビューより下を見に行ったユーザーが何割いたかを可視化できますので、パッと見たときにユーザーに受け入れらるデザインになっているかどうか、を判断するのに役立ったりします。

GTM(Google Tag Manager)の最近のアップデートにより、スクロール距離の他にも、サイトに配置したバナーなど特定の要素がユーザーに見られたかどうか、またyoutube動画の操作、再生状況に基づいてタグを配信することも可能になりました。こういったアップデートを踏まえて、私たちも改善に活かせるデータが無ければ作る、という選択肢があることをチーム全体で共有し活用していきたいと思います。それでは。

WRITERこの記事を書いた人

志々目

東京オフィスにて、PPC広告のアカウント構築・運用、ソーシャル広告の運用を担当しております。

東京オフィスにて、PPC広告のアカウント構築・運用、ソーシャル広告の運用を担当しております。

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