お客様インタビュー

売り込みの営業は、しない

─ 15年かけてつくった、“お客様の方から相談が来る”仕組み

株式会社共生エアテクノ 松林 宏治 様(愛知・名古屋)

15年超

2010年からの伴走

売り込まない

プル型でお客様の方から

年商規模の大型案件

Web問い合わせが起点(昨年)

海外へ

タイ・ベトナムへ展開中

「うちは、売り込みの営業や飛び込み営業ができないスタイルなんです」。そう語る会社が、15年をかけて、「お客様の方から相談が来る」仕組みをつくり上げてきました。名古屋の株式会社共生エアテクノ。匂いという、目に見えない困りごとに応える専門会社です。お付き合いは2010〜2011年ごろから。15年を超える歩みを、松林様にうかがいました。

まず、どんなお仕事をされているのですか

松林様:臭気(しゅうき)対策の仕事をしています。基本的には「悪臭防止法」という法律に基づいて、工場や飲食店など、匂いを発生させる事業者さんに対して、その匂いが法律の数値に違反していないかを判断する。違反している場合は、コンサルティングや脱臭装置の導入まで請け負う、という仕事です。

メインはそうした法人向けなのですが、実は、一般のご家庭や施設で「匂いが発生して困っている」というお問い合わせも、ものすごく多いんです。それは臭気判定士の資格は関係ないのですが、私たちは毎日いろんな匂いを嗅いで、現場で対策をしているので、対応できる。だから、「匂いの問題を解決する仕事」「匂いの保健所」のようなイメージでやっています。もう、15年以上、20年近くになりますね。

松林様は「におい刑事(デカ)」というキャラクターでも情報発信されています。臭気判定士が在籍し、東京・名古屋・大阪・福岡の4拠点で全国に対応。昔は工場などの悪臭が中心でしたが、ここ10〜15年は一般のご家庭・個人レベルの相談も増えてきたそうです。

ジーニアスウェブとは、どんな出会いでしたか

松林様:最初のきっかけは、2010〜2011年ごろ。ホームページが「ファイアフォックス(Firefox)で開けない」という問題からスタートしたんです。当時のキーワードマーケティング研究所さんからご紹介いただいて、取り組んでもらったのが始まりでした。

(小園より)実は私が共生エアテクノさんを知ったのは、キーワードマーケティングさんの事例としてでした。勉強に行った先で、御社の事例が出てきた。だから「まさか一緒にお仕事させていただけるとは」と、とても光栄に思ったのを覚えています。最初はホームページの改修・メンテナンスから。そこからブログ、SEO、広告、そして最近は採用まで、多岐にわたってお手伝いしています。担当は西川です。

なぜ、Webに力を入れてこられたのですか

松林様:さきほど言ったように、うちは売り込み営業や飛び込み営業ができないスタイルなんです。だから、「押す」のではなく「待つ」、プル型の戦略を取らなきゃいけない。 そこで、インターネット——当時でいうPPC(リスティング広告)で上位に表示させるのが、キーワードマーケティングさんのおかげですごくヒットしました。しかも「匂い」って、当時は競合も少なかったので、すごく取れたんです。

それだけでなく、ホームページの作り方や、SEOの強化、ウェブ戦略全体について、いろいろと協力・支援していただいている。それが、すごくありがたいと思っていますね。

─ Web戦略は、変化も速い分野です、不安はありませんか

松林様:ものすごく時代の変化が速い。「今日の常識が、明日には非常識」みたいなところがある。複雑化・ブラックボックス化したWeb広告などについて、私たちはまったくの素人です。でも、お問い合わせ数が月50件なのか100件なのかで、全然変わってくる。だから最新の情報をキャッチして、うまく適合させていかないといけない。そこは、ジーニアスさんがプロとしてすごく優れておられるので、お願いすることで、その不安を解消していくというスタイルでやっていけるのかなと思っています。

内製化や、人を雇うという選択肢は

松林様:一時期は考えたこともあります。でも、このご時世、まず人を採用するのが難しい。それに、能力的に難しい方を雇ってしまうと、今度は辞めていただくのも難しいでしょう。

うちくらいの規模の会社には、極力アウトソーシングできるところは信頼できるパートナーにお任せして、本当にコアな業務だけ自分たちでやる、というスタイルが合っていると思っているんです。だから今は、内製化やWeb専任の採用は考えていないですね。

(小園より)私たちも、まさに同じ考えです。コアな業務にフォーカスして、それ以外はAIに任せたり、専門領域はアウトソーシングしたり。そう組み合わせてご支援していく。松林様のお考えには、強く共感します。

昨年、大きな受注があったとうかがいました

松林様:あれは、最初はインターネットのお問い合わせからでした。お客様がネットで調べて、ヒットして、問い合わせをいただいた。内容は、工場の臭気が近隣からのクレームになっていて、対策したいという、一番典型的なご相談です。

最初はコンサルティングという小さなところから入っていったのですが、蓋を開けてみたら、1件で、当社の年商に匹敵するほどの大きな案件になってしまった、という。

─ 何が決め手だったのでしょうか

松林様:まず、担当した営業の、非常に丁寧なフォローアップ。それがお客様のタイプと合ったんだと思います。それと、場所が東北の方だったのですが、脱臭業者って東京と大阪に集中していて、地方は「行くだけでお金がかかります」となる業者さんも多い。でも、うちはどこでもパッと行く。そのスピーディな小回りのよさも、評価していただいたんじゃないかと思います。競合がもう1社いた中で、信頼して選んでいただいたようです。

この大型案件の入り口は、ホームページからの問い合わせでした。「差別化の言葉を出そう」とサイトを作り込み、緊急対応などの強みを伝えてきたことが、引き合いにつながっています。

ホームページは、どう変わってきましたか

松林様:昔は、業務用の“コテコテ”のホームページだったんです(笑)。でも最近は、「みんなでちゃんとやっていこう」と。営業メンバーや技術メンバーが、「もうちょっとこうしたい」「お客さんに見やすいレイアウトにしよう」と言って、西川さんや(御社の)平山さん・中丸さんと相談しながら、少しずつ変えてきています。

ただ、変えることで自己満足になってはダメで、それで成約が上がるのか。そういう部分を、ジーニアスさんと確認しながら進めていけたらいいな、と考えています。

毎週・毎月のレポートは、松林様だけでなく社内の全員に共有されているそうです。「各担当も、それを見て『もうちょっと強化した方がいいかな』と考えるきっかけになる」。報告が、チーム全体を動かすことにつながっています。

今、挑戦していること — 採用

松林様:本業(営業や現場)に集中するために、採用に取り組み始めました。きっかけは、ジーニアスさんのセミナーです。正直、「SNS採用」というものを、まったく考えたことがなかった。こんな手法があるのか、と本当に勉強になりました。

これまではリクナビや、第2新卒に絞った成功報酬型の人材紹介などを使っていたのですが、もう10年、15年経って、状況が変わった。今は若い方は本当にSNSでやる時代ですから。スピード感と、SNSという未知の部分、そして時代の追い風。それでトライしてみようと思ったんです。

─ 実際、やってみていかがですか

松林様:正直に言うと、まだなかなか繋がっていないんです。最初はすごく応募をいただいたのですが、年配の方が多かったり、女性が多かったり。実際に面接に繋がったのは、1件だけかなと思っていて。SNSは、簡単に応募できる軽さがいいところでもあり、難しいところでもある、というのを実感しているところです。

(小園より)入り口(ターゲット)の見直しと、「エントリーした方を面接まで運ぶ仕組み」が鍵になりそうです。たとえば、エントリーの直後に説明会の予約を入れてもらう、継続的に情報を届ける、といった仕掛けです。担当に負担をかけずにできる方法を、改めてご提案します。なお採用ページについて松林様は「いいことばかり書きたくない。ネガティブな面も正直に出して、ふるいにかけたい」とのお考えで、私たちもその方針で、隠さず作っています。

これから、どうしていきたいですか

松林様:国内のマーケットは、ある程度こんな感じでいくと思うのですが、市場を広げるという意味では、やはり海外ですね。今はタイで、代理店さんを通じて展開しています。コロナで一度落ち込みましたが、また巻き返しているところで、次はベトナムも狙っています。

面白いのは、タイの案件も、ほとんどがWebからの問い合わせだということ。日本語のページを見た日系企業さんが、「この会社、タイをやっているんだ」と、現地法人の困りごとで相談してこられる。だから、海外向けにももっとPRしていけたら、市場も少しずつ広げていけるのかなと思っています。

それと、もう一つ。長年マーケティングの裏方を担ってくれている会長(私の父)が、いずれ引退します。父がいなくても回るような体制を、どうジーニアスさんと一緒につくっていくか。これも、おいおい相談していきたいと思っています。

(小園より)御社の「コアに集中し、それ以外は信頼できるパートナーへ」というお考えは、これからの体制づくりとも、きれいに重なります。引き継ぎを見据えた運用体制について、年間を通じてご提案させてください。

編集後記

共生エアテクノ様の15年は、「売り込まない」という一貫した哲学の上に積み上がっています。営業ができないからこそ、Webで「お客様の方から相談が来る」状態をつくる。匂いという、目に見えない困りごとを、競合の少ないうちから検索で拾い、丁寧な対応で信頼に変えてきた——その積み重ねが、昨年の年商規模の大型案件にもつながっています。

採用のように「まだ道半ば」と正直に語ってくださる場面もありました。だからこそ、レポートを全員で共有し、サイトを皆で見直し、海外や事業承継という次のテーマへ進んでいける。プロに頼るところは頼り、コアは自分たちで握る——その役割分担こそが、少人数で長く続けるための知恵だと感じます。

「営業に時間を取られず、お客様の方から来てほしい」「変化の速いWebは、信頼できるプロに任せたい」。そう感じておられる経営者の方に、私たちの伴走はお役に立てると考えています。

この事例で使った主な仕組み(参考)
  • ホームページ:制作・改修・継続的な改善(Movable Type/WordPress)
  • 集客:リスティング広告(PPC) と SEO によるプル型の問い合わせ獲得
  • 情報発信:ブログ、商社・取引先向けのメールマガジン
  • 採用:SNS採用(Meta広告)と採用ページ ※現在進行形で改善中
  • レポート:毎週・毎月の報告を社内全員で共有
  • これから:海外(タイ・ベトナム)向けPR、事業承継を見据えた運用体制づくり
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