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分かりやすいサイトを目指すために省くべきノイズとは

こんにちは、鶴川です。
みなさん、同じテーマを扱っているサイトでも「このサイトはまとまっていて見やすくて良いな」と感じたり、はたまた「このサイトはごちゃごちゃしていて見づらくて苦手だな」と感じることありますよね。
今回はユーザーの印象を「分かりにくい」から「分かりやすい」へ変えるために省くべき雑音(ノイズ)についてまとめたいと思います。

原因1 すべての人のニーズを拾おうとしている

構成が分かりにくいという要因の多くがこの問題です。一見、あらゆるユーザーの様々な要求に応えるとても親切なサイトではありますが、

・Aという情報を求めるユーザーにとってBとCという情報はノイズ
・Bという情報を求めるユーザーにとってAとCという情報はノイズ
・Cという情報を求めるユーザーにとってAとBという情報はノイズ

なのです。
全員が分かりやすいサイトを目指すと、結果的に全員が分かりにくいサイトになってしまうということ。
特に一体このサイトが「誰に向けて」「何を提供する」のか「ターゲット」と「目的」を明確にし、かつユーザーの行動パターンはすべてを網羅しようとせず、上位から限定し導線を組み立てていくことが大切です。

「3人はここの導線から入ってきてるから、この入り口を無くすと離脱が増えてしまう」とお考えの方もいますが、以下のようなパターンもありえます。
“3人が使う導線を入れたが故に300人が分かりづらくなり、うち10人が離脱した”
これでは本末転倒ですよね。
それに大多数の人は入らない導線から入ってきた人というのは、それだけ情報を「深く」探している可能性が高いです。そのような人達は、仮にその導線が無くても別の導線を探します。逆に情報を「浅く」しか探していない人は、導線が分かりづらければすぐに離れていきます。

原因2 ユーザー心理を無視して自社アピールをする

当社(商品)のこれらのメリットはユーザーのすぐに目に入る位置に置けば読んでくれて心に刺さるはず。という自社に都合の良い想定をするのはやめましょう。
まずすでに良さを知っている既存客からするとそれらのアピールはノイズです。
次に良さを知らない新規客に対してであれば、部分的にはもちろん有効ですが、欲を出してあれもこれもと一方的にメリットを打ちつけるのは良くありません。
長文になればなるほど読まれません。
「読まれない=ユーザーのとって存在しないもの」と同意で、ただコンテンツを煩雑化にするだけの要因にすらなってしまいます。
仮に読まれたとしても、自社の褒め言葉ばかりが続くと信憑性を失います。
アピール文は優先順位をつけて限定的に打ち出し、詳細は下層ページなどに落とし込みましょう。

原因3 情報がカテゴライズされていない

情報をただ無差別に流し込むだけというのは避け、なるべく種類で分別(カテゴライズ)するようにします。
人の短期記憶で覚えられる個数は7±2(5〜9個程度)と言われており、最近ではさらに減り4±1(3〜5個程度)という説が一般的になりつつあります。
つまりそれ以上の数の情報が羅列されていても覚えられないのです。
覚えられない=どこにあるか忘れる=再度探す必要があります。
特に2回目の訪問ならば、自分の目的以外の情報(ノイズ)を避けてゴールを再度見つけるという行動はよりストレスを感じます。
見つけやすい「まとまり」と覚えやすい「数」を意識することが大事です。

原因4 文字だけ・イメージだけで表現しようとしている

イメージである程度連想させることが出来るにも関わらずすべて文字で表現しようとすると必然的に長文になります。
WEBのようにユーザー主体で検索を掛け、情報がごまんと出てくる媒体は、「より短時間で、いかに自分の求める情報に近いものを探せるか」という思考パターンになっています。
そこに長文があるとどうでしょう。そのサービスや商材が自分の求めるものと合致するまでどれほどの文字数を読む必要があるでしょうか。
イメージが1枚あるだけである程度連想ができる文字表現はないでしょうか。

逆にイメージだけですべてを表現しようとすることもNGです。まずそれは出来ません。
正確に情報を伝えるためには1枚で表現できる量というのは限界があり、2枚、3枚と組み合わせていきますが、そうすると煩雑になるだけでなく、イメージから連想する情報は人によって様々なので、本当に制作者の意図と同じ情報を連想してくれているか怪しいところです。

イメージである程度連想させ、文字で端的に正確な情報を伝えることが大事です。

まとめ

掲載されている情報が少ないとなかなか煩雑にはなりませんので、整理されていないと感じるサイトは沢山の情報を提供しているサイトが多いです。
沢山の情報があるということは、それだけ制作者の愛が詰まったサイトです。(何を伝えたいか考えられていないサイトに情報は生まれませんから。)
ただ思いが詰まりすぎてしまい、ユーザーに届きにくい形になってしまうことはとても残念なこと。
「自分はこの情報がほしい」ではなく「自分がユーザーだったらこの情報がほしいだろう」と第三者の視点に立つサイトづくりを心がけていきたいですね。